iPhoneの非正規修理はバレる?Appleで直せるかと保証・下取りへの影響
この記事でわかること
iPhoneを街の修理店で直す非正規修理で変わるのは、Appleの保証が効かなくなる範囲、Appleに修理を頼むときの扱い、「部品と修理の履歴」の表示と下取りの3つです。Appleの案内をもとに、預ける前に店に聞くことまでまとめました。
iPhoneの修理先には、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダが受け付ける正規修理と、街の修理店が受け付ける非正規修理があります。非正規修理で変わるのは、Appleの保証、Appleへの修理の頼み方、設定画面の表示と下取りの3つです。
この記事を書いているまちスマも非正規の修理店です。不利になる点もAppleの案内のまま載せ、預ける前に店に聞くことまでまとめました。街の修理店とAppleのどちらに出すかを決める前の確認に使ってください。
iPhoneの非正規修理で変わることは3つ

非正規修理は、Apple StoreとApple正規サービスプロバイダ以外の店で受ける修理を指します。Appleの1年限定保証では、「AASP 以外によって実施されたサービス」と書かれています。修理を受けた端末で変わることは、次の3つです。
| 変わること | Appleの案内の要点 | 影響が大きい人 |
|---|---|---|
| 非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷は、Appleの保証・AppleCare+の対象外になる(純正の部品で直した場合も含む) | 1年限定保証は、AASP以外のサービスに起因する損傷を対象外とする。非純正の部品と、それを使った修理は、製品保証・AppleCareプランの対象外 | AppleCare+に入っている人、購入から1年以内の人 |
| Appleに修理を頼むとき、非正規の修理歴の申告が要り、断られる場合がある | 注文の途中でAASP以外の修理を伝える決まりがある。原因が非純正の部品の不具合や、非正規の店による不完全な修理なら、修理されず診断料金がかかる場合がある | あとでApple Storeや正規サービスプロバイダに出す予定がある人 |
| 設定画面の「部品と修理の履歴」に「不明」と出て、下取り価格に影響する場合がある | iOS 15.2以降、非純正の部品には「不明」と表示されることがある。不明な部品があると、下取り価格に影響する場合がある | Appleやキャリアの下取りに出す予定がある人 |
影響の大きさを分けるのは、これから先もAppleの修理や下取りを使うかどうかです。Appleに修理を頼む予定も下取りに出す予定もなければ、影響を受ける場面は限られます。
正規修理と非正規修理は修理する店と使う部品で分かれる

iPhoneの修理先は、Appleが認めた店かどうかと、使う部品で3つに分かれます。Appleの製品保証の対象になるのは、Apple StoreとApple正規サービスプロバイダで受けた修理です。
| 修理先 | 使う部品 | その修理へのAppleの製品保証・AppleCare+ |
|---|---|---|
| Apple Store・Apple正規サービスプロバイダ | Apple純正の部品 | Appleの製品保証の対象 |
| 独立系修理プロバイダ | Apple純正の部品・ツール・診断プログラムを使える | 対象外(店独自の修理保証が付く場合がある) |
| そのほかの街の修理店 | 店ごとに違う(純正以外の部品を使う店もある) | 対象外 |
非正規の修理店にも、Appleの純正部品を使う店があります。独立系修理プロバイダは、Appleの純正部品・ツール・トレーニングを使える修理店です。
使う部品は店ごとに違い、区分によって修理後の動作や設定画面の表示が変わります。
非正規修理ならデータを残したまま当日に直せることが多い

非正規修理でデータを残せるか、当日に返ってくるかは、修理の内容と店の部品の在庫で決まります。費用は、店と部品の区分によって変わります。
部品だけを替える修理はデータに触れない
画面やバッテリーの交換のように部品だけを替える修理なら、データの入っている部分には触れません。ご相談では「どこに出してもデータは消える」と思っている方が多くいます。
Appleは、Apple Storeや正規サービスプロバイダから返却されたiPhoneは、データが消去されている場合があると案内しています。街の修理店でも、端末の状態によってはデータを残せない場合があるため、どちらに出すときも先にバックアップを取ってください。画面が操作できずバックアップを保存できないときはバックアップできないときの対処法から試してください。
部品の在庫があればその日のうちに返ってくる
その機種の部品の在庫がある店なら、預けた日のうちに返ってくる場合があります。在庫がなく部品を取り寄せる場合は、2〜3日かかります。
当日に受け取りたいときは、来店の前に機種名と直したい箇所を伝えて、部品の在庫を聞いてください。
費用はAppleの見積もりと並べて比べる
比べる目安は、Appleが出す保証対象外の修理の見積額です。Appleのサポートページで見積額を確かめられ、最終的な料金は端末の診断・検査のあとで決まります。
保証対象外の修理では、Apple正規サービスプロバイダは料金を独自に決めていて、見積もりもその店が出します。AppleCareプランの保証対象の修理なら、料金はAppleでも正規サービスプロバイダでも同じです。
街の修理店も店と部品の区分で料金が変わり、安い店の探し方は画面修理の費用を抑える方法にまとめています。
Appleの保証が効くのは自然故障とAppleCare+

非正規修理で対象外になるのは、非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷へのAppleの保証です。もともと、Appleの保証で無償になる故障は一部です。「正規の保証が使えなくなるのでは」はよく聞かれる不安ですが、実際には正規の保証を一度も使ったことがない方が多くいます。
図1:故障の種類ごとに、Appleの1年保証・AppleCare+・非正規修理のあとで使えるか
| 故障の種類 | Appleの1年保証 | AppleCare+ | 非正規で直した部分 |
|---|---|---|---|
| 購入1年以内の自然故障 | 対象(製造上の問題なら無償) | 対象 | 非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷はAppleの保証・AppleCare+の対象外(純正の部品で直した場合も含む) |
| 落として割れた画面 | 対象外(事故による損傷) | 対象(自己負担は外側ディスプレイの破損3,700円、カバー層のみの損傷3,200円、内部ディスプレイの損傷12,900円) | 非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷はAppleの保証・AppleCare+の対象外(純正の部品で直した場合も含む) |
| 水濡れ | 対象外(液体による損傷) | 対象(自己負担あり。金額は損傷の区分で決まる) | 非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷はAppleの保証・AppleCare+の対象外(純正の部品で直した場合も含む) |
| 電池の劣化 | 対象外(通常の使用による劣化) | 最大容量が80%を下回ったら追加料金なしで交換 | 非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷はAppleの保証・AppleCare+の対象外(純正の部品で直した場合も含む) |
1年保証で無償になるのは製造上の問題だけで、落下・水濡れ・電池の劣化は、AppleCare+に入っているかどうかで扱いが変わります。
落下による割れや電池の劣化は1年保証の対象外
Appleの1年限定保証の対象は、購入日から1年以内に起きた製造上の問題です。過失や事故による損傷と、通常の使用によるバッテリーの劣化には使えません。
落として割れた画面や水に濡れた故障は、購入から1年以内でも対象外です。落としても濡らしてもいないのに画面が映らないなど、製造上の問題が疑われる症状なら、先にAppleで診断を受けてください。
AppleCare+に入っているなら正規修理の負担が軽い
AppleCare+に入っていれば、落としたり濡らしたりした故障も、決まった自己負担でAppleの修理を受けられます。iPhoneの自己負担は、外側ディスプレイと背面ガラスの破損が3,700円、カバー層のみの損傷が3,200円になります。
内部ディスプレイのみの損傷と、そのほかの偶発的な事故による損傷は、どちらも12,900円です(いずれも税込み)。
ただし、非正規の店で直した部分と、それが原因の損傷は、AppleCare+に入っていても対象外です。反対に、AppleCare+に入っておらず購入から1年を過ぎた端末なら、保証の面での正規修理との差は小さくなります。
非正規修理のあとAppleに頼むときは申告が要る

Appleの修理規約は、非正規の修理歴があるだけで一律に修理を断るとは定めていません。決まっているのは、修理歴を申告することです。非純正の部品の不具合や、非正規の店による不完全な修理が原因の故障は、サービスの対象外として診断料金がかかる場合があります。
Appleに頼むときは非正規の修理歴を伝える
Appleの修理規約(1.11.6)では、Appleや正規サービスプロバイダ以外で修理や交換をした端末は、注文の途中でその旨をAppleに伝える必要があります。その修理が原因でAppleの作業中に損傷が起きても、Appleは責任を負いません。
損傷が起きたときは、保証やAppleCare+の対象の端末でも、作業を終えるための追加費用の承認を求められます。承認しなければ、修理されずに損傷した状態で返却される場合があります。
Apple Storeや正規サービスプロバイダに持ち込むときは、どこで何を替えたかを伝えられるよう、修理した店の明細を残しておいてください。
原因が非純正の部品なら修理されずに診断料金がかかる
修理規約(1.8)では、Apple以外の部品の不具合や、正規サービスプロバイダ以外による不完全な修理が原因の故障を、サービスの対象外としています。この場合、Appleは修理をせずに端末を返し、診断料金を請求する場合があります。
日本での診断料金は、最大10,000円に税を加えた額です。
参照:Apple 修理規約
Appleは英語のページ「Parts Support for iPhone」で、非純正の部品をAppleの側から無効にすることはないと説明しています。例外は、Face IDやTouch IDの部品など、セキュリティやプライバシーにかかわる部品です。
故障の原因が非純正の部品かどうかは、Appleが端末を検査して判断します。
非純正の部品は「部品と修理の履歴」に「不明」と出る

iOS 15.2以降のiPhoneでは、「設定」から「一般」、「情報」と進むと、修理の履歴がある端末に「部品と修理の履歴」が出ます。iPhoneを売却や譲渡したあとは、新しい持ち主も同じ画面で修理の履歴を確認できます。
「非正規修理はバレるか」の答えになるのが、この表示です。設定画面は持ち主なら誰でも開けるため、対象の機種と部品なら、非純正の部品への交換は「不明」の表示で分かる場合があります。
純正でない部品には「不明」と表示される
表示は「純正部品」「不明」「未確認」「中古」の4種類です。「不明」は、非純正の部品に替えた場合のほか、部品が正常に機能していない場合などにも出ます。
iPhone 12以降で対象になる部品は、バッテリー・ディスプレイ・ロジックボード・フロントカメラ・バックカメラの5つです。iPhone 11では2つ、iPhone XR・XS・XS Max・SE(第2・第3世代)では1つの部品に限られます。部品と修理の履歴を確認できるモデルは、Appleのサポートページの案内ではiPhone XR・iPhone XS以降です。
不明な部品が見つかると、修理後に初めてロックを解除したときと、その5日後に通知が出ます。Appleは、特に記載がある場合を除き、これらの表示が出てもiPhoneは問題なく使えると案内しています。「未確認」のロジックボードが使われている場合は、Apple Payなど一部の機能に影響が出る可能性があるとの記載です。
Appleは、非純正の部品やトレーニングを受けていない個人による修理では、機能・安全性・セキュリティ・プライバシーが損なわれるおそれがあると案内しています。バッテリーが非純正なら「バッテリーの状態」の情報が正確でない可能性があり、ディスプレイならTrue Tone表示が正しく機能しない場合があるとの案内です。
こうした変化を作業前に説明してくれる店かどうかが分かれ目です。
不明な部品は下取り価格に影響する場合がある
Appleは「不明な部品があると、デバイスの下取り価格に影響する場合があります」と案内しています。
下取りや買取に出す予定があるなら、純正の部品を使う修理先を選ぶか、壊れたまま査定に出すかを比べてから決めてください。
非正規の修理店に預ける前に聞く3つのこと

非正規の修理店に預ける前に確かめておきたいのは、直らなかったときの費用、使う部品の区分、データが残るかどうかの3つです。修理後の保証や表示価格の確かめ方は、画面修理の費用を抑える方法で4つの項目に分けて紹介しています。
直らなかったときに費用がかかるか
「街の修理店は、直らなくても費用を取られる」という不安の声もあります。まちスマが3つの市で調べた街の修理店17店では、14店が修理できなかった場合にも2,200〜11,000円の費用がかかる設定でした。
Appleにも、サービスの対象外になったときの診断料金の決まりがあります。受付で「分解して直らなかったら、いくらかかりますか」と聞き、金額を確かめてから預けてください。
どの区分の部品に替えるか
聞くのは、交換する部品が純正、中古の純正、非純正のどれかです。区分によって修理後の動作や設定画面の表示が変わります。
「純正の部品でなくなっても大丈夫なのか」という不安も、ご相談で多い声の1つです。Appleは、非純正のディスプレイでは互換性やパフォーマンスの面で問題が生じるおそれがあると案内しています。区分ごとに起こりうる変化を作業前に聞き、納得してから選んでください。
データが残る修理かどうか
店に聞くのは、その修理でデータの入っている部分に触れるかどうかです。まちスマでは、基板の修理が要る端末でデータを取り出せるかどうかを、端末を確かめてからお伝えします。
預ける前にできるだけバックアップを取り、電源が入らず保存できないときは、修理より先にiPhoneのデータの取り出しを相談してください。
iPhoneの非正規修理でよくある質問

ここでは、技適マーク、修理後の別の不具合、バッテリー交換の3つに、公式の案内で分かる範囲と、預ける店に聞くことに分けて答えます。
非正規修理で技適マークはどうなる?
修理の内容によっては技適マークの効力に影響する場合があるため、預ける前に店に確かめておきたい項目です。総務省には、特別特定無線設備の修理を行おうとする修理業者が、電波法令に定める基準を満たす場合に、登録修理業者として総務大臣の登録を受けられる制度があります。
気になる場合は、依頼する店に修理の内容と技適の扱い、登録修理業者かどうかを聞いてから預けてください。
非正規修理のあと別の不具合が出たら?
まず、修理を受けた店の保証を確かめます。保証の期間や対象は店ごとに違うので、受け取りのときの明細や保証書が相談の手がかりです。
非純正のディスプレイは、ディスプレイのアップデートを含むiOSのアップデートのあとで問題が出る場合がある、とAppleは案内しています。修理からしばらくたって表示や操作の不具合が出たときも、保証の期間内なら修理した店に伝えてください。
バッテリー交換だけでも非正規で大丈夫?
AppleCare+に入っていて、バッテリーの最大容量が80%を下回っているなら、Appleで追加料金なしで交換できます。この条件に当てはまる場合は、先にAppleに相談するほうが費用を抑えられます。
AppleCare+に入っていない場合や80%以上の場合は、非正規の修理店での交換も候補です。近くに店がないときは、郵送でのバッテリー交換も使えます。
まちスマでiPhoneの非正規修理を相談できること

まちスマは、iPhoneの非正規修理を受け付ける街の修理店です。Appleやキャリアではなくまちスマを選んだ方の決め手で多いのは、次の3つです。
- データを残したまま直せる
- その日のうちに返ってくる(最短30分)
- 修理できなければ修理代は0円
Appleやキャリアで「データは消えます」と言われたあとに相談に来られた端末でも、データを残したまま直せた割合は、店の体感で約8〜9割に上ります。
まちスマが3つの市で調べた街の修理店17店では、次の4つの条件のすべてに当てはまる店は、まちスマのほかにありませんでした(まちスマの調べ)。
- 即日対応
- iPhone・iPad・Android・Switchの修理
- 買取
- 修理できなかったときの費用なし
受付では、交換する部品の区分を見積もりと合わせてお伝えします。修理後の表示の変化も、作業前に説明する項目です。修理後の保証は90日間で、受付時の状態や過去の修理歴で対象や期間が変わる場合は、その条件も作業前にお伝えします。
まちスマの修理はメーカーの正規サービスではないため、メーカー保証やAppleCareの対象外になる場合があります。
相談の窓口は、LINE、電話、店頭への持ち込み、郵送修理の4つです。
iPhoneの非正規修理で変わることのまとめ

iPhoneの非正規修理で変わることは3つです。1つ目に、非正規の店で直した部分とそれが原因の損傷は、Appleの保証とAppleCare+の対象外です。
2つ目に、あとでAppleに修理を頼むときは非正規の修理歴を申告し、非純正の部品の不具合や不完全な修理が原因なら修理されない場合があります。3つ目に、設定画面の「部品と修理の履歴」に「不明」と出ることがあり、下取り価格に影響する場合があります。
AppleCare+に入っている端末や、購入1年以内の自然故障なら、先にAppleへ相談してください。それ以外で、データを残すことと当日の受け取りを優先するなら、非正規の修理店も候補になります。
預ける前には、直らなかったときの費用、部品の区分、データが残る修理かどうかの3つを店に聞いてください。